
母はユーミン派で、父は山下達郎だった。家族で時々するドライブの車内で、どちらのCDをかけるか喧嘩になることがよくあった。
母親の主張は、「山下達郎はへのへのもへじみたいな顔で、なんで竹内まりやと結婚できたのかわからない」という失礼の極まったもので、音楽の内容を全く無視していたように思う。
父親も、ユーミンは全然美人でもないし、決して歌もうまくない、と反論した。夫婦喧嘩とは多分そういうもので、車内のムードが本当に悪くなることもあった。
どちらとも決着はつかなかったけど、ドライブの途中のドライブインで何のお菓子を買うのかだけが楽しみだった自分には、ほとほとどうでもよかった。
今、シェイカーズお気に入りのリストには山下達郎の曲が入っている。父親が知ったら、なんて言うんだろうか。しみじみするんだろうか。ユーミンの曲も好きになった。「雨の街を」なんて、とても日本的なのにニューヨークの雨模様にもなぜかしっくりくるのだ。
http://www.youtube.com/watch?v=U8QXwbHdcqA
http://www.youtube.com/watch?v=UeyPIkKx3Ms
親世代の日本の歌謡曲を、自分が今聴いて、いいなぁ〜と思うなんて、子供の頃思ってもみなかった。自分の好きな曲と親の好みは、とてもきれいに境界線があって、そこをまたぐことになるなんて想像もできなかった。
ただ、良い曲が好き。だから私たちは一つのスピーカーに集まる。
Shakers / Hanako
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