もうずっと70年代に憧れている。70年代の東京で青
春時代をすごしたかった。もし70年代に18歳だった
ら、ぼくはたぶん左翼で、日大で学生運動をしているの
だ。
マルクスとシュンペーター、そしてなぜかケインズがバ
イブルで、蓮見重彦と吉本隆明にもかぶれているだろう。
若松や、ゴダールや、ルイマル、アントニーオミケラン
ジェロの映画をみたあとでジャズ喫茶にいりびたり、わ
ざとむつかしい顔をしてフリージャズと大江健三郎の関
係性について論じるのだ。
神保町にいって古本屋とレコード屋をめぐり、植草甚一
と吉田健一のエッセイ、谷崎潤一郎の小説、高村光太郎
とボードレールとアルチュールランボーと谷川俊太郎の
詩集をかう。
金延幸子とジョニミッチェルとティンパンアレイとエイ
プリルフールのレコードを手に入れて、ニックドレイク
をききながらアシッドフォークに思いをはせる。アリス
コルトレーンとサンラを手にとり、スピリチャルジャズ
とビートニクの関係性について独自の論理を展開する。
70年代、音楽は文学をはじめとする文化と強くむすびついた。
00年代、音楽はテクノロジーという文明と強くむすびついた。
ここにこれからのいろいろな答えがある。
ぼくは音楽と文化がむすびついている70年代につよく
憧れている。
-yuji (the shakers)
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